イギリスと世界
―― 労働党の世界へのアプローチ
The Case for Progressive Realism: Why Britain Must Chart a New Global Course
2024年6月号掲載論文
英経済は低成長の泥沼にはまりこんでいる。陸軍の兵力規模は、ナポレオンと戦った時代以来の低水準だし、行政サービスの多くも崩壊寸前だ。保守党政権は、その後の明確な計画もないままに、欧州連合(EU)を強引に離脱し、北アイルランドに平和をもたらした「グッドフライデー合意」を危険にさらし、欧州人権条約を軽視する行動みせた。だが、次の選挙で、われわれ労働党が政権を手に入れば、国家再生の時代を「進歩主義的リアリズム」で切り開いていく。進歩主義を現実主義的に実施すれば、世界を変えられるだろう。進歩主義的リアリズムとは、何が達成できるかに関する誤った思い込みを排除した上で、理想を模索することを意味する。
- 進歩主義的リアリズム
- 2人の英外相
- 現状の国際関係
- 労働党の安全保障政策
- 21世紀のイギリス外交
- 急成長と温暖化ペースの鈍化
- イギリスの未来
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